旅と読書、ときどきアート

2019年に独立しました。誰もが手にできる「生業(なりわい)」という考え方に共感し、日々試行錯誤しています。

韓国の市場について

f:id:milhouse1:20190813095928j:plain2019年5月まで、日本企業の韓国現地法人で責任者をしていました。

取引先が韓国全土にあった関係で、日本人が観光では訪れる機会も少ないエリアによく行きました。写真はある地方に出張した時の市場の様子です。平日の午後ということもあり、この時は人影もまばらでしたが、夕方になるとたくさんの買い物客でにぎわいます。

韓国でも、財閥が経営するメガストアが地方にもたくさんあります。しかし、地域に根差した商業もまだまだ元気で活気があります。現在の経営者が代替わりしていくときに、写真のような市場がどのように変わっていくかはわかりません。このような楽しい場所が変わっていくことはないとは言えないのです。

 

 

 

 

松方コレクション(つづき)

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松方コレクション

洋の東西を問わず、絵画は熱心な、そして良識あるコレクターに守られ来た側面があるのかもしれません。先日見学した松方コレクションの主人公、松方幸次郎もそんな一人です。ただし、そのスケールは群を抜いています。展示会場では松方幸次郎の伝記とコレクションの紹介の動画を流していました。コレクションもさることながら、松方個人にも深い興味を持ちました。

 

(以下、WIKIPEDIAより引用)松方幸次郎と松方コレクション

 

川崎造船所川崎重工業の前身)社長を務めた実業家の松方幸次郎 (1865 - 1950) が1916年頃からの10年余に[、イギリス、フランス、ドイツ等で収集した美術コレクションで、西洋近代の絵画・彫刻と日本の浮世絵が主体である。中世ヨーロッパの板絵やタペストリーも含む。

西洋美術コレクションは散逸・焼失した作品も多い(後出)が、このうち、フランス政府から返還された近代フランス絵画・彫刻等370点を基礎として、1959年に東京・上野に国立西洋美術館が開設された。特にモネの絵画、ロダンの彫刻(『地獄の門』[4]など)がまとまって収集されている。

松方が集めた西洋美術コレクション約3,000点の全貌は『松方コレクション 西洋美術全作品』(2018-2019)にまとめられている(参考文献の項)。

約8,000点の浮世絵コレクションは、美術商の山中定次郎を通じて、フランスの宝石細工師で日本美術コレクターのアンリ・ヴェヴェールから買い戻したものが中心で、一括して東京国立博物館の所蔵となっている。喜多川歌麿東洲斎写楽らの名品を含む、一級のコレクションである。

 

常設展には、普段松方コレクションの絵画が展示されています。そのなかにはヨーロッパでも美術史上の価値を高く認められているものも数多くあります。松岡コレクションのうち、フランス等にとどまっているもののいくつかは、その価値の高さ故との説明がありました。それだけ松方幸次郎は収集に情熱とお金を注いでいたのでしょう。

 

私はクールベの「波」が好きと書きましたが、実はほかにも海や船をテーマにした絵画がいくつも見受けられます。きっと、造船会社の社長だった松方幸次郎の、海への思いが込められているのかもしれません。

 

 

国立西洋美術館:常設展収蔵作品紹介のリンク

http://collection.nmwa.go.jp/artizeweb/search_6_areaart_new.do?area.location=10

 

 

 

 

 

松方コレクション展に行きました。

国立西洋美術館の常設展に展示されている松方コレクション。中高生の美術の教科書にも多くが掲載されている有名なコレクションですが、実は戦災等で多数の重要な作品が海外に散逸してしまっています。

今回は、常設展作品と海外からの作品を同時に展示し、見ごたえのある展覧会を開催しています。

私は、馴染み深い常設展作品で、いつものように美術の教科書にも載っていた、クールベの波という作品を見て、幸福な気分になりました、

メモ(文字)を書くこと

昨日、ある会社の社長さんと打ち合わせをしていました。

この社長さんは徹底したデジタル派で、裏を返せば「紙はこれからどんどん不要になってくるだろう」という主張の持ち主です。

例えば、チラシやポスターといった、いままでは商売に必要と思われていたアイテムも「WEB広告」や「デジタルサイネージ」に置き換わっています。デジタルへの置き換えは別に特別なことではなく、社会で普通のことになっています。また、現在「これは紙でなければ」というもの近い将来にはさらに減っていくのは自然な流れなのかもしれません。私も、字を書くことが苦手(好きではあっても)手書きの割合は少なくなってきています。

デジタルと手書き…この二つは互いに長所・短所を併せ持っています。ただ、私にとっては「ものを考える」時には手書きのほうが多くのアドバンテージを持っています。脳の中のものが、手を通じて形になっていく感覚は、いつまでも大切にしたいものです。

最近出版された前田裕二さんの「メモの魔力」という本を読んで、手書きは決してなくなることはないだろうと感じました。

自分にとって、文字を書くことは思考に対する執着心のあらわれです。考えぬいて解決していく。そんな毎日の中ではどうしてもデジタルだけでなく、書くこともなくてはならぬものなのです。

 

メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)

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多動力と静止力

ホリエモンの多動力。えらい店長さんの静止力。

本のタイトルだけ見ると両者は対局にあるように見えます。

読むとわかりますが、両者は対立関係ではなく、共に協力する関係にあ

ると感じました。自分の生き方を追求するために、どちらをどの時期に選ぶか。私は二冊とも読むことをお薦めします。

もう少し書きたいので、それは別の機会に。

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Makers fair に行きました。

友人に勧められて、Makers fairに行ってきました。

このイベントは、一言でいうと「モノ作りが好きな人たちが集まる文化祭」のような雰囲気です。もちろん教育機関・企業などの団体も参加していますが、同好会的にモノづくりを楽しんでいる人たちが数多く参加しています。

初めての見学でしたが、驚いたのは出展者も来場者も若い女性が非常に多いことです。見学しているとき彼女たちからは、ITの専門用語が聞こえてきます。モノづくりのコーナーには確かに男性のほうが多い、でも、それを興味津々に話を聞いているのは女性でした。業界の人には当たり前のことかもしれません。私には新鮮な驚きでした。

そういえば、最近観た、NASAの草創期を支えたプログラマの映画も、主人公は女性プログラマーでした。

写真のロケットは、東海大学の学生さんが開発しているロケット(模型)。

時々、ホリエモンの打ち上げ拠点である大樹町でも実験しているそうです。
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ドリーム NASAを支えた名もなき計算手たち (ハーパーBOOKS)

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ドリーム (吹替版)

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都会で生業を持つ、ということ

今日は、デザイン系のお仕事の依頼のために都内に出かけました。

打ち合わせの相手は、時折お仕事を頼むクリエイターさんです。

俳優、映画監督、デザイナー…たくさんの顔をもって活躍されています。

この方とは、忘年会の司会をお願いしたのがきっかけでかれこれ7年ぐらいのおつきあいになります。普通とはちょっと変わった趣旨の忘年会の司会をお願いしたのですが、非常に見事にこなしてくれたのを覚えています。

 

彼女の生業は絵を描くこと、デザイン、そして映像、演技。

これらは、もともと好きだったり、得意だったりしたこと。ほかの人たちが持っている何かと結びついて、生業としてさらに素敵なものに形を変えていきます。

私が、今日デザインの参考に見せてもらったのは、彼女の手による、あるキャスティングディレクターの方の作品集でした。ほとんどWEBの中でのやり取りで作られたそうです。作品集のなかでは、ディレクターさんが持っておられる世界と、彼女が見たものがイラストになって、素晴らしい世界が展開されていました。

私はこのディレクターさんにはお会いしたことはありませんが、こんな作品集ならプレゼンされた方も嬉しいだろうなと感じました。こうした試みはすべてがお金につながるわけではありません。しかし、友達同士のつながりのなかで、だんだんと仕事の輪が広がっていく。

彼女は、「仲間・友だちと一緒にやることが多い」と語っていました。自分たちの持っているものを出し合って、作品を作り、暮らしを守り、少しずつ世界を広げていく…。少しずつかもしれませんが、得意な分野を持ち合って、WEBを通じて合わせ技で勝負していくのが都会で生業を持つ生き方の基本なのかもしれません。

 

 

 

ナリワイをつくる: 人生を盗まれない働き方 (ちくま文庫)

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