旅と読書、ときどきアート

2019年に独立しました。誰もが手にできる「生業(なりわい)」という考え方に共感し、日々試行錯誤しています。

「暮らすように旅をする」「旅をするように暮らす」

休暇から帰って、たまった日経新聞(8/18)を読んでいると、「暮らすように旅をする」というタイトルが飛び込んできました。

速さを競うより、のんびりと街に暮らすように旅をしよう。インバウンド旅行客の間では地方に滞在し、静かな時間の流れを楽しむ人も増えてきているようです。

最近注目されている「暮らすように旅をする」というコンセプトは、かなり以前からあるそうですが、ここ数年のインバウンド旅行客のブームの中、あちこち行かずに気に入った場所に腰を据えて過ごす人が増えたことをきっかけに、滞在に重点を置いたツアーやホテルも用意され始めています。これは何も地方に限ったことではなく、都心でも増え始めています。私にとっては「湯治」がそんなイメージです。湯治は「癒す」という目的もあるわけですが、湯治場に腰を据え、地元のものを食べ、地域に溶け込んで暮らします。

これとは逆に、旅が生業と密接につながりをもったライフスタイルもあります。私のまわりには、「旅をするように暮らす」ライフスタイルを実践している人もいます。世界中の都市に1か月単位で滞在し、その地で研究を進めたり、インターネット経由で仕事をして生計を立てている人も多くいます。「旅をするように暮らす」ライフスタイルは、移動が生業と絡んでいます。昔はフーテンの寅さんぐらいしか想像できなかったライフスタイルです。現代では世界中を旅しながら、さまざまな生業を確立している人も増えているのです。

私の場合は…かつては一年の半数以上を海外での仕事を含めた出張が占める暮らしをしていたので、旅が完全に生活の一部になっていました。出先でも、日本の仕事をしている時もありました。それを続けられたのは楽しかったから。どんなライフスタイルでも本人にとって楽しいことが第一です。